新しいiPhone（アイフォン）を発表するイベントはなかった。
病気休暇以来、2番目に公式席上に現れたスティーブジョブズCEO（Steve Jobs）はすでに予想されていたクラウドサービスを発表した後、席から降りてきた。
アップル（Apple）は米国カリフォルニア州モスコニーセンターで開かれたWWDC2011（世界開発者会議）で、無料クラウドコンピューティングサービスであるアイクラウド（iCloud）と次期オペレーティングシステムであるiOS5、ライオン（Lion）を発表した。
アイクラウド（iCloud）無料サービス
アイクラウド（iCloud）のアカウントを持っている利用者は自分が使っているiPhone（アイフォン）やアイパッド（iPad）、Macなど、最大10台の機器にアドレス帳とスケジュール、音楽、その他のファイルを共有することができる。
アイクラウド（iCloud）はWi – Fiを使って自動的にアップル（Apple）のサーバにユーザーのデータをバックアップする。
また、データが変更されるとすべての機器に自動的に更新して最新のデータを保持する。
一例として、iPhone（アイフォン）で撮影した写真はアイクラウド（iCloud）にアップロードされ、ユーザーのアイパッド（iPad）やMacなどを使ってワイヤレスで見ることができる。
写真は30日間保管され、各機器は最後の1000枚の写真を別々に保存する。
これまでAppleは既存クラウドベースのサービスモバイルミー（MobileMe）を開き、年間99ドルで提供したが、不振を重ねてきた。
モバイルミー（MobileMe）の代わりにアイクラウド（iCloud）は無料で運営され、2011年9月にサービスを開始する方針だ。
また、音楽サービスであるiTunesもクラウド機能を新たに盛り込んだ。
iTunesは購入した楽曲を最大10個までの機器からのストリーミング方式で楽しむことができる。
また、iTunesマッチというストリーミング音楽推薦サービスも追加された。
年間24.99ドルでiTunesで購入していなかった音源を無制限で楽しむことができる。
アップル（Apple）は現在、アイクラウド（iCloud）内で1800万曲をサービスする予定だと説明した。
また、アップル（Apple）はWWDC 2011で次期モバイルオペレーティングシステムであるiOS5を発表した。
iOS5は1500個以上の新しいAPIを提供し、通知を含む200個の新しい機能を提供する。
通知機能はGoogleのAndroid OSのように新しい電子メールや逃した着信電話番号のリストも分かりやすく表示してくれる。
メッセージングソリューションであるアイメッセージ、雑誌や新聞を購読することができるニューススタンドを提供し、Twitterを内蔵してiPhone（アイフォン）やアイパッドの画像アプリ（App＝アプリケーション）ですぐにTwitterに写真をアップロードすることもできる。
iOS 5は2011年秋に発売される予定だ。
iOS5はiPhone（アイフォン）やアイパッド（iPad）、iPod touchをサポートしており、iPhone（アイフォン）の場合はiPhone 3GS（アイフォン3GS）までサポートする。
アップル（Apple）はiOS5からは別のパソコン（PC）なしで各機器からワイヤレスでダウンロードしてすぐにアップグレードすることができるようにした。
このほか、Mac OS Xのライアンは250以上の新機能を搭載しており、2011年7月に29.99ドルで発売（リリース）される。
